法人の理念・概要

日本には、映画の力が必要だ。
映像文化大国日本の復権と映像文化の市民的普及を目指して

江東映像文化振興事業団(略称*江映 こうえい) は、特定非営利活動促進法(NPO法)のNPO法人定款第6号(学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動)団体として、2014年11月25日に東京都に認証を受けて発足したNPO法人(東京都江東区)です。

名称*特定非営利活動法人 江東映像文化振興事業団(略称*江映)

本店所在地*東京都江東区大島七丁目六番六号

東京都によるNPO法人認証番号*26生都地特第1562号

東京都によるNPO法人認証年月日*2014年11月25日

主な目的・活動分野*

●市民によるコミュニティ・シネマの運営と実施
●映像文化の市民的普及に関わる講演、イベントの運営と実施
●映像文化の市民的普及に資する映像作品の製作等

1)日本を取り巻く映像文化の現状と課題

 1958年、日本の映画館入場者数(延べ)は11億2,000万人を数え、最盛期を迎えていました。この年、1年のうちに1人の日本人が平均して10回以上、映画館に足を運んだことになります。しかしこの年をピークに、映画館入場者は急速に減少し、1996年には1億1,900万人と「1年に1回以下の映画館入場」という過去最低の水準に達しました。その後、アニメ映画の大ヒットや邦画でも好調な作品が相次いだことから、2013年現在、1億5,500万人とやや回復してはいますが、いずれにせよ「日本人が平均して1年に1度程度、映画館へ足を運ぶ」という状況は、およそ1980年代から、ここ30年間、大きく変わっていないのが現状です。

△ピーク時(1958年)の約10分の1に減少した日本人の映画館入場回数

*日本人の映画館入場回数(延べ/左目盛りの単位は1,000人) 出典=一般社団法人日本映画製作者連盟)

 この数字は、前述した1958年の最盛期の10分の1にあたり、諸外国と比べても年間平均劇場入場回数は「アメリカ4.1」「フランス3.3」「イギリス2.8」「韓国2.9」に比べて日本は僅かに「1.4」であり、日本人が映画館に足を運ぶ回数は国際的にも低調と言わなければなりません。日本では数多くの映画が作られ、自主映画の世界でも大変質の高い作品が作られているのにもかかわらず、多くの日本人が劇場でそれを見る機会を持たないのです。

「クールジャパン」などという言葉が持て囃され、アニメや映画など、日本の映像コンテンツが世界で高い評価を受けていることは広く知られている一方で、日本人自身が劇場で映画を鑑賞するという「文化的生活」という側面では、全く後進的な状況に陥っている現状は、政府や行政が積極的な文化政策を推進することはもちろんのこと、私たち市民一人ひとりが、「映画を鑑賞する」という「文化的生活」の側面援護と土壌を、担わなければ解決されるものではありません。

△国際的に観ても低い水準にある日本人の年間劇場入場回数(2010年)

*映画館入場回数・2010年(年間平均/左目盛りの単位は回数) 出典=「世界映画情勢 2010」)


2)大スクリーンと小スクリーンの中間存在としての「コミュシネ」

  一般的な大スクリーンを誇る劇場では、新譜映画が上映されることは当たり前ですが、単館・名画座は、過去の普遍的な名作や傑作を上映するという役割を担っている一方、経営的に衰退の一途をたどっています。「シネマ・コンプレックス」という複合的施設は目覚ましい躍進を遂げている一方で、過去作、自主映画など小規模のスクリーンで上映されうる映像作品が、「劇場」という媒体の中で市民に触れる機会は、逆に減少してしまっていると考えてよいでしょう。

  他方、ビデオレンタル店やオンデマンド配信など、「劇場」に依らない映像文化への接触は、確実に増加していますが、溢れかえる多数のコンテンツを前に、「何を観たらよいのか」「どのような作品なのか」という、「映像文化のコーディネーター」の役割は、近年益々重要になっていると申せましょう。かつて「名画座」に入ればとりあえず往年の傑作を目にすることができた、という時代は名画座の衰退と共に無くなり、ビデオレンタル店やオンデマンド放送の一覧の中に押し込められ、個人の裁量と自己責任に任されています。ワインに目利きが要るように、映画にも目利きが必要です。

  或いは、「劇場に行く」という行為は、ある意味「映像文化への強制力」となって、私達を良い意味で拘束します。家庭での視聴ではなく、劇場での映画視聴ではないと、どうしても私達は映像文化から遠ざかってしまう習性もあるでしょう。

  大作や新作は「シネマ・コンプレックス」に任せればよいでしょう。しかし過去の不朽の名作や、キラリと光る自主映画の上映は、もはや名画座や単館だけにとどまらず、広く市民的な活動の中で、上映される時代に到達したと言えます。このような市民による映画上映会を「コミュニティ・シネマ(コミュシネ)」と言いますが、これは大スクリーンと衰退した少スクリーンの合間を埋める中間的な存在であり、市民活動の活動領域における、大きな役割だと考えています。

  NPO法人江映は、東京の下町・江東を中心としてこのようなコミュシネの役割を担います。映像文化の市民的普及を目指すと共に、ときとして単館公開すらままならない自主制作映画などの上映を通じ、観客との接触を積極的に果たしていく中で、新しい映像文化の「担い手」を援護・発掘することをも目的にしております。

  かつて、日本人が足しげく通った映画館。かつて日本人の傍らに存在していた映像文化。私達はもう一度、映像文化を共有する喜びを感じようではありませんか。NPO法人江映は、映像文化大国日本の復権と、映像文化の市民的普及を目指します。




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